痛いところに原因があるわけではない

痛みや触覚などの皮膚感覚は、視覚や聴覚、嗅覚、味覚と同様、「脳」が感じている感覚です。

普段私たちが感じる「痛み」には、切り傷や打撲による痛み、すぐに治る痛みや長びく痛み、刺すような痛み、だるい痛みなど、さまざまな「痛み」があります。

「痛み」はとても不快な感覚ですが「痛み」とは、いったい何なのでしょうか。

痛みの役割

私たちは「痛み」を感じることで、身体に何らかの異常や異変が生じていることに気づきます。

もし、「痛い」という感覚がなかったら、危険を察知したり、回避することができず、ケガや病気を繰り返したり、命の危険につながることもあります。

「痛み」は、体温、呼吸、脈拍、血圧と並んで、私たちが生きていることを示すサインで、私たちの身体や命を守る、生命活動に欠かせない役割を持ちます。

例えばあなたが、盲腸だったとします。

あなたはお腹が痛くて冷や汗をかいてます。

あなた「痛くてたまらないので何とかこの痛みを止めてください」

Dr「分かりました。その痛みを止めましょう」

あなたの痛みはすっかりなくなりました。

これで、あなたの盲腸は治ったのでしょうか?

そのまま放置するとどうなりますか?

例えば腰痛で痛みを止めても死なないと思います。

しかし、たかが盲腸でも痛みを止めただけで放置したらどうなりますか?

腹膜炎を起こし、酷ければ亡くなってしまうかもしれません。

ただ痛みを止めると言うことは、腰痛でも同じことです。

ただ痛みを止めると言うことはとても怖いことです。

ペインクリニックのブロック注射などは、このただ痛みを止めることになるのです。

本当に痛い場所が悪いのか

幻覚や幻聴って言葉を聞いたことが有りますか?

実は幻痛もあることをご存知ですか?

例えば、交通事故などで手足を失った人が、あるはずのない足先の痛みを訴えたという話があります。

痛みの感覚は面白いもので、本来痛みを感じた部分から脳に達するまでの神経の経路のうち、どこが刺激されても、末端から受けた痛みとして感じます。

これは、失った足から延びていた感覚神経が足の切断面に残っていて、そこが刺激され、ないはずの足先が刺激されたように感じるということです。

また、背中が痛むので病院で検査したら、実は胃の病気だったということがあります。

これなどは、脳内で、痛みの経路が混線したためだと考えられています。

その結果、胃が痛いはずなのに背中が痛むということが起きます。

まさに、そんな錯覚はあるのです。

本当の原因は全く別の場所に

私は、今あなたの洋服の襟を持ち引っ張ります。

あなたは体のどこかが洋服によって引っ張られています。

多分あなたの首が引っ張られて、苦しく感じてるのではないでしょうか?

では、今あなたが苦しく感じてる首をマッサージすればあなたの不快感は無くなりますか?

私が持ってる襟を話さなければあなたの不快感は無くなりませんね!

あなたは、引っ張られてる首に不快感を感じてると思いますが、原因は私がひっぱってる襟なんです。

このように症状の出てるところが原因でないと言うことです。

痛みの仕組み

痛みは神経の神経終末という場所で感じます。

坐骨神経痛、肋間神経痛など「神経痛」という言葉がありますが、 神経痛とは神経が痛いという意味になり、神経は痛みを感じ脳に伝えることはできても痛みを出しませんから、この言葉自体が実は嘘になります。

指先を切ったときなど、鋭い痛みが短時間現れ、しばらくしてからズキズキと鈍い痛みがやってきて続きます。

この鋭い痛みと鈍い痛みは、脳に達する神経経路が違うために異なった痛みとして感じます。

骨・椎間板・軟骨・毛・爪などは、痛みを感じる神経はありません。

なので

・骨折の痛みは、骨折部位周辺の筋肉の断裂などによる痛み

・椎間板が痛みを感じることはありません

・軟骨が減っても痛みはなく、軟骨が完全に無くなり、骨と骨が接触しても痛くありません

・毛・爪の細胞は先端まで生きていますが、切っても痛みはありません

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楠本整骨針灸院
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