何故、せっかく温まって楽になったのに湿布をして冷やしてしまうのですか?
冷やすと気持ちよくて楽になった気がしますが、血液の流が悪くなり知覚を麻痺させます。
血液は、栄養の運搬、老廃物の除去、ガスの交換、有害徹生物の防御、体温調節と生命を保っていくために欠かせない働きを引き受けています。
血液の流れが悪くなると悪い所が治るために必要な栄養が不足し、老廃物、疲労物質がうまく排泄されずに固まってしまいます。
また、皮膚は何故、皮膚呼吸をしているのでしょうか?身体にとって必要だからしているのです。
それなのに湿布は皮膚に蓋をしてしまい、皮膚呼吸を出来なくしてしまいます。
これは、身体にとって不自然なのです。だから、私は冷やすのも、暖めるのも湿布はお勧めしません。
湿布(シップ)は身近な医薬品で江戸時代から使われていると言われています。
冷感タイプだけでなく、温熱タイプや様々な鎮痛成分の含まれた湿布もあります
貼った時のヒンヤリした感じや安心感などの精神的な効果は別として、効果は極めて低いです。
湿布を貼った時に感じるヒンヤリ感はメントール成分の影響で、この成分自体炎症を起こしている所を冷ます効果はありません。
湿布を貼って、数日後に痛みが引いたと言うのは、湿布を貼った事よりも身体が自然と治そうとする「自然治癒力」で良くなっている事です。
冷やす事をするのであれば、氷や水道水の流水にあてたりした方が、冷やす事が出来ます。
しかし、最近の研究によると、アイシングより温めたほうが早期に治癒が可能という研究結果も発表されています。
湿布は簡単に貼る事ができますが、強い副作用を持つ成分も含まれているので注意が必要です。
皮膚から成分が体内に入り鎮痛成分の血中濃度が高くなります。
皮膚のかぶれだけでなく、アレルギー症状や命に関わる事もあると言われています。
今の湿布は昔の湿布の膏薬が含まれた物とは違い、強力な消炎鎮痛剤が含まれている事が特徴です。
薬を飲む様に湿布を貼るのも細心の注意が欠かせません。
この様に本人が期待する効果と現実に起こる現象に大きな違いがあります。
湿布は様々な錯覚を生みだし、症状の問題解決の先延ばしにつながります。
病院での湿布の処方について見直されている所もあります。
それだけ湿布に含まれる薬品(消炎鎮痛剤等)が人体に及ぼす影響が懸念されている証拠です。
様々な薬品を知らない間に体内に入れてしまう環境で、健康被害も増えています。
人間は本来自分で体をよくすることのできる「自然治癒力」を持っています。